年金問題のまとめ講座

国民年金の付加年金は400円?免除申請など知っておきたいテクニックや年金問題をまとめて紹介。真面目なお勉強サイト。

◆消えた年金問題(納付した年金の記録が消えていた)

 社会保険庁では年金の記録が抹消されるというずさんなミスが相次いで発生した時代がある。

 「消えた年金問題」と言えば今でも覚えている人は多いのではないだろうか?

 問題が発覚した2006年当時、その年の8月から相次ぐ年金問題に不安を感じた国民が社会保険庁に年金の相談に訪れた人は実に「15万人」を超えたと言われている。

 そして、その中の約1%にあたる「2万635人」が、保険料を納めていると申し立てたのに対し「記録なし」と追い返されている。

消えた年金問題【画像】

◆追い返された後で領収証が見つかった場合は?

 突然年金の記録が消えてしまい、しかも「あなたが年金を支払ったとは認めません」と言われた人はそうとうなショックを受けたことだろう。

 しかし、このような社会保険庁の横暴とも取れる対応にすんなりと納得してあきらめる人ばかりではない。

 「記録無し」と追い返された人の中には、保険料を納めた時に市町村の金融機関が発行した「領収証」を見つけ出し、家から再度領収証を持って来るケースも出てきた。

 そしてこのような領収証が存在する場合は、その領収証を確認した上で社会保険庁が記録を納入済みと訂正し対応したのである。

◆消えた年金問題に対する社会保険庁の言い分

 この問題は本人の勘違いによるものなのか、社会保険庁の記録ミスによるものなのか「証拠」がなければわからない問題である。

 その為、社会保険庁では証拠がないものに関しては全て申し立てを退けていた。

 当時の社会保険庁の言い分は以下の通りである。

 本人の勘違いで実際納めてもいない部分に対しても年金を支給してしまっては年金に大きなダメージを与えることになるので絶対にあってはならない。

 年金を支払ったと申請するのであれば、「その年金を支払った際の領収証を提示せよ!」との言い分である。

 確かに、自分は納付しているはずだ!との発言を鵜呑みにし、「納付済み」と訂正するなど全くもってありえない話である。

 実際に「今まで自分は支払ってきた!」と主張するだけで納付済みとなる事が知れ渡れば年金を納めていなかった人も、ここぞとばかりに年金を納付したと主張するのは火を見るより明らかである。

 その為、納付を証明できる領収証などがない場合は、「記録が消えてしまった以上あきらめなさい!」という事である。

 今、この消えた年金問題が発生していた当時の内容を初めて知った方は驚きしかないかもしれない。

 あまりにも低次元の社会保険庁の対応。

 当時の夕方のNHKのニュースでは、納付が証明できない期間でも領収証がある場合は認められる可能性があるとの報道が流れていたのを覚えている。

 年金記録が消えてしまった以上、二次被害を防止するためにも安易な対応をせず、このような対応しか出来ない状態であったのも事実ではあるのだろう。

 しかし、これが民間企業であればどうだったろうか?

 そう、裁判となるのは必定、最悪の場合は「詐欺事件」として扱われていても何ら不思議ではない。

◆消えた年金問題の本質は深い

 年金制度を心から信じて実直に納付していたかもしれない一市民も居る。

 生活保護を受けずに生活費を切り詰めながらも毎月の国民年金を納め続けた人も居る。

 将来の為に、年金を支払う為に借り入れまでしてしまっている国民も世の中には居る。

 このような方を証明書が無いばかりに追い返さなければならなかった当時の社会保険庁の職員の心中を察すると心苦しい思いもある。

 この消えた年金問題の本質は実に深い。

 納付した、納付していないの判別をどう行うか?

 という点よりも「年金をしっかり管理出来ていない社会保険庁そのもののシステム及び体質」に問題があると誰もが感じたことだろう。

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