肉離れ【治療法/治し方】

太もも、ふくらはぎ、ハムストリングスの肉離れの症状、治療法を初心者向きにわかりやすく解説。「肉離れ」は応急処置の対処法とリハビリによって競技への復帰期間が大きく異なります。

◆肉離れとは?

 肉離れとは、主にスポーツ競技などを実践中に、急激に筋肉の強い収縮動作を行った際に発症する筋肉の障害です。

 筋肉は筋収縮を行うことで運動エネルギーを発揮しますが、日常生活範囲の運動動作では筋肉が肉離れを起こす事はまずありません。

 発症するケースとしては、「ダッシュを行った時」・「ジャンプを行った時」など、急激な筋力発揮を行った時が主流で、その際に柔軟性を欠いている時に肉離れが発症するケースが大半…⇒続きを見る

◆肉離れの発症部位(太もも・ふくらはぎ・ハムストリングス)

 肉離れは、全身の筋肉にその発症の可能性を秘めています。

 肉離れが最も多く発症する部位としては
●ハムストリングス
●ふくらはぎ(下腿三頭筋)
●太もも
 が最も多く、下半身の肉離れの発症率が90%以上を占めるのも大きな特徴です。

 上半身の筋肉の肉離れでは、
●背中の筋肉
●上腕の筋肉
 の肉離れが多く、野球のピッチャーやテニスプレイヤーに多く発症…⇒続きを見る

◆肉離れ(症状の判断について)

 肉離れの症状は、その症状の度合い、肉離れの重さによって3段階の度合いの症状に分ける事が出来ます。
 以下3段階の症状を簡潔に解説します。
【1度】
 肉離れの症状は非常に軽く、部分的に小規模の断裂が生じているケースです。
 痛みはありますが自力の歩行が可能の状況がこの「1度」にあたります。
【2度】
 肉離れの症状は中程度の段階です。
 2度では
●筋繊維の一部断裂
●筋膜の損傷
●皮下内出血
 が発症しているのが通常で、自力歩行が難しくなってきます。
【3度】
 かなり重傷の肉離れの状況です。
 筋繊維に部分断裂が深く発症し、
●圧痛顕著
 を行うと、幹部には陥没が確認できます。
 自力歩行はほぼ不可能となり、痛みも非常に激しい痛みとなります。
 3度では早期の診察が必要となります。
 診察を受けるのは病院の「整形外科」で診察を受けます。
 以上が3段階の症状の特徴です。
 症状によって、治療法、対処法も異なってくる部分もあるので肉離れを発症した際は、まず
●肉離れの症状が何度の症状にあたるのか?
 を確認する事が重要…⇒続きを見る

◆肉離れの治療法・対処法

 肉離れの治療方法は基本的に保存療法が基本となります。
 保存療法とは、手術などの外科的処置をせず、血行などを高めながら
●自然治癒力
 を活かして治療を実践する治療方法です。
 保存療法の基本としては、発症から1〜2日間は「RICE処置」を基本的に行います。
 これは、肉離れの発症による
●患部の腫れ
●断裂部位周囲の内出血
 をまず抑制し、除去することが最優先される為です。
 内出血が徐々に引き始めてきたら、次は血行を促進する
●温熱療法
●患部周囲のマッサージ
 を軽めに開始します。
 尚、肉離れは「自然治癒力」で回復が可能ではありますが、回復初期は
●筋肉のやせ
●筋力の低下
 が必ず起こるので、競技への復帰には時間をかける必要…⇒続きを見る

◆ハムストリングスの肉離れ

 肉離れを発症しやすい部位のひとつにハムストリングスがあります。
 ハムストリングスとは大腿部(太もも)の後面にある筋肉群の事です。
 ハムストリングスを構成する筋肉は
●大腿二頭筋
●半膜様筋
●半腱様筋
 の3つの筋肉です。
 ハムスリングスの主な働きは
●膝関節の屈曲
●股関節の伸展運動
 が主な働きで、ダッシュ動作、ジャンプ動作などを行う際に、このハムストリングスは強く働きます。
 ハムストリングスが肉離れを起こす原因は、
●柔軟性の不足
●大腿部前面との筋バランス
 が主にあげられ、ハムストリングスと比較して、太もも前面の筋力が強力すぎるアスリートに多く発症する特徴…⇒続きを見る

◆肉離れ処置(RICE処置)

 肉離れを発症した際に、まず最初に行うべき処置として、RICE処置があげられます。
 RICE(ライス)処置とは、スポーツ障害全般の応急処置方法の基本として非常に重要な処置方法です。
 RICEはその処置方法の頭文字のイニシャルから名づけられているので、覚えやすいと言えます。
 以下、RICEの処置方法を簡潔にまとめましたのでご参照下さい。
●Rest = 安静
●Ice = アイシング
●Compression = 圧迫・固定
●Elevation = 挙上
 の意味です。
 肉離れの処置に関しては、IceとCompressionが最も重要な位置…⇒続きを見る

◆ふくらはぎの肉離れについて

 肉離れの中で、とくに多くのアスリートが肉離れを発生する部位の中のひとつとして
●ふくらはぎの肉離れ
 があげられます。
 ふくらはぎの肉離れの原因は、
●急激なダッシュ動作
●ジャンプ動作
●急激なストップ動作
 など他の肉離れの部位と発症原因はほぼ同様です。
 ふくらはぎに関しては自分で症状を確認することが容易で、ふくらはぎの内側部分の
●膝から足首にかかえて中心よりやや下部
 に肉離れを発症するケースが大半で、指で押すと圧痛に加え、陥没を確認できるケースもあります。
 ふくらはぎの構造上、急激な動作によって発症する肉離れは
●ひふく筋
 と呼ばれる二頭筋の肉離れが90%以上を占めるのも大きな特徴…⇒続きを見る

◆ふくらはぎの筋肉の構造について

 ふくらはぎの筋肉は、3つの筋頭をもち、その末端下部はアキレス腱へつながっております。
 3つの筋頭をもつ筋肉であることから
●下腿三頭筋(かたいさんとうきん)
 とも呼ばれ、肉離れでは比較的発症しやすい部位のひとつです。
 尚、下腿三頭筋の筋肉は
●腓腹筋(ひふくきん)
●ヒラメ筋
 という2つの筋肉から形成されており、腓腹筋はヒラメ筋を覆うように形で配置されております。
 肉離れを起こすのは、その大半が腓腹筋で、その中でも
●内側頭
 に肉離れを発症するケースが多く見られます。
 下腿の肉離れ症状の疑いがある場合は、まず
●下腿の中心部よりやや内側
 の筋肉のちょうど盛り上がる部分に陥没や圧痛が見られるかどうかを確認することが重要です。
 もし、症状が確認できる場合は、病院へ行くよりも先に応急処置を施すこととなります。
 応急処置については、「肉離れの応急処置」の項目をご参照…⇒続きを見る

◆マラソンランナーの肉離れについて

 ふくらはぎの筋肉の肉離れの大半は、腓腹筋(ひふくきん)の肉離れがその90%以上を占めます。
 しかし、非常に稀なケースとして、
●ヒラメ筋
 が部分的に肉離れ症状を発症するケースも見られるケースがあります。
 このヒラメ筋の肉離れを発症するケースの大半は、陸上競技のマラソンなどの長距離系アスリートです。
 ヒラメ筋は筋肉の性質上、急激に筋収縮をして、爆発的なパワーを発揮する筋肉ではありません。
 性質的には、疲労に強く、間接などを安定させる働きが主力です。
 しかし、長距離系のスポーツでは繰り返し、負担が継続的に加わる事で、筋肉が疲労を起こすケースも当然見られます。
 この疲労がピークに達している時に、強い力が加わると、もともと弱っていた部分に付加が加わることで肉離れを発症してしまうケースがこのケースです。
 ヒラメ筋の肉離れを発症してしまった場合は、絶対安静が重要…⇒続きを見る

◆肉離れ予防に拮抗筋トレーニング

 前項で解説したように肉離れの発症原因には拮抗筋のアンバランスが原因となるケースも存在します。
 拮抗筋のバランスの悪さによって生じる障害は肉離れに限らず多くあるものです。
 例えば、比較的多く発症する障害に
●腰痛
 があります。
 この腰痛の発症原因は、拮抗筋である腹筋が、背中の筋力と比べて弱いケースに多く発症する傾向にある事は有名です。
 ですから、腰痛の予防には、実は腹筋の強化が大きな予防に繋がります。
 同様に肉離れに関しても、肉離れを発症する可能性のある部位の拮抗筋を強化する事が予防に繋がってきます。
 自分の体の中で、特に自身のある部分。
 筋力が強いと思われる部分は、ある意味、肉離れの可能性が最も高い部位とも言えます。
 このように、自分の体を見つめ、ウィークポイントと成りえる部位を事前に強化していく意識がアスリート…⇒続きを見る

◆脱水症状・ミネラル不足

 運動をしていると体内の水分は、通常の数倍の速度で失われていきます。
 これは、体内の温度の上昇を抑える為に汗が大量に発生するためです。
 この汗の中には様々なミネラルも含まれております。
 そしてミネラルを大量に喪失すると、体は防衛反応を起こし、心臓への血流を抑制するなどの働きが生じます。
 この際筋肉は、筋収縮をうまく起こせない状況、いわゆる筋痙攣をおこします。
 筋痙攣は、筋肉組織に対し常時過度なストレスが加わっている状態です。
 このような状態での運動の継続は肉離れの発症の起因ともなり兼ねません。
 このように脱水症状が続くと、筋肉へのダメージも発生する点も把握…⇒続きを見る


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