給料・給与の差押さえの解説

民事執行法に基づく債務者の給料・給与の差押さえの規定、差押さえ金額に対する見解を解説

◆給料の差押え可能額の算出方法

 債権者が、債務者の給料・給与の差押さする場合「差押禁止額」を超えない範囲内で差押さえをする必要があります。

 では、ここで改めて差押禁止額の規定を再確認してみましょう。

【差押禁止額の規定】
@手取り給与の4分の3
A33万円
※以上2点のうち少ない方

 では、例えばわかりやすく「給与の手取り額が20万円」の場合で計算してみましょう。

 給与の差押禁止額の規定では「手取り給与の4分の3」となっているためパーセンテージでは「75%」です。

 計算式は以下の通りです。

200,000円×75%=150,000円

 以上の計算から差押禁止額の規定によって保護される範囲は15万円となることがわかります。

 ですから実際に差押さえの執行が可能となる金額は以下の通りです。

200,000円−150,000円=50,000円

 このように、給料の差押え可能額の算出は簡単な計算で算出することが可能です。

給与差押の計算ポイント【画像】

◆手取り額44万円が差押え可能額の分岐点

 差押禁止額の規定を元に前述した計算を行っていくと、前項の「A33万円」となるのは44万円となります。

 ですから、手取り額44万円が保護範囲上限の分岐点となる事がわかります。

 計算式は以下の通りです。

440,000円×75%=330,000円

 この事から手取り給与額が44万円を超える場合は、手取り額から33万円を差し引いた金額が差押さえの対象額となると覚えておくと簡単です。

給与差押え禁止額の上限額【画像】

 ではここでは解りやすいように簡単な事例で見てみましょう。

 例えば給与の手取り額が100万円の「会社員A氏」の場合は以下のような計算となります。

1,000,000円×75%=750,000円

 この計算式だけ見ると「会社員A氏」の給与の75万円は差押えの保護範囲となります。

 しかし、もうひとつの条件である「A33万円」よりも大きな額となるため、この「会社員A氏」の給与が保護される範囲は33万円までとなります。

 ですから給与の差押え可能額の算出をする場合は、手取り額が44万円を超える場合、単純に手取り額から33万円を差し引いた金額で算出することができるのです。

 今回の事例のケースではシンプルに

1,000,000円−330,000円=640,000円

 となり、「会社員A氏」の給料の差押え可能額は「64万円が上限」となります。

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