外貨貯金の利点・欠点

外貨貯金の利点・欠点を初心者向きにわかりやすく解説。

◆外貨貯金の利点・欠点の考察

◆外貨貯金で資産を守る

外貨貯金で資産を守る方法は、おそらく最も多くの方がまず始めに検討する資産運用方法の一つと言えます。

日本では長年に渡り続いた「円高トレンド」から、急激な「円安トレンド」を迎えるなど、2000年以降も大きな市場の変動が続いております。

また、世界一の借金大国と言われる日本の実情を考慮すると、「円通貨」だけで資産を持ち続けることに大きな危険性を感じておられる方も多いのではないでしょうか?

2000年以降は為替証拠金取引(FX)の人気の影響もあり、「為替相場」が昔よりも身近なものとなってきているのは事実です。

一人で複数の外貨を準備しておる方も多いかもしれません。

ここでは資産を守る手段として注目を集める「外貨貯金」のメリット、デメリットについて考察していくとしましょう。

◆外貨貯金のメリットは?自国通貨暴落への備え

外貨貯金のメリットは相場の動きによっては「為替差益」が得られる可能性がある点(逆に言えば為替損を被る危険性もある)です。

しかし、「資産を守るという観点」で考えた場合の外貨貯金の最大のメリットは自国通貨が暴落した場合に被害を最小限に食い止めることが可能となる点にあります。

おそらく当ページに訪れていただいたあなたは、外貨貯金で利益をあげるよりも、自国通貨の暴落や、「デノミ(デノミネーション)」の対策として外貨貯金を実施している、もしくは検討している方が大半ではないでしょうか?

外貨貯金のメリット【画像】

デノミとは通貨単位を意味する言葉ですが、一般的に言われるデノミは通貨単位の切り下げを意味しております。

◆ロシアの経済崩壊の歴史

1991年から始まったロシア経済の崩壊がおこる前の話。

ロシア経済の危険性を察知した一部の投資家や資産家たちは、保有する資産の大半を海外へ移行していたのはご存知でしょうか。

そして、彼らは経済崩壊後を見計らい下落しつくしたロシア国内の不動産を大量に取得し、大きな利益を得ております。

現在のロシアの大富豪の多くは、ただ経済崩壊前に資産を外貨へシフトしていた事が大きな要因となっております。

尚、この時、ロシア国内で発生したハイパーインフレ率は年間で70倍強と言われております。

インフレ率が70%というのは歴史的に見ると小さなインフレ率かもしれません。

しかし、政府を信じ続け経済の歴史を直視してこなかった者にとって、100円のパンが1年後には7000円になるような事態が自国でも発生するなどと想定できたものはほとんどいなかったという事です。

こうした歴史背景を考慮すると、通貨を分散して保有する外貨貯金は資産を守る上で基本的な運用方法と考える事もできます。

【外貨貯金を検討する際の確認ポイント】
◆外貨貯金は自国通貨が暴落した場合に被害を最小限に食い止めることが可能となる
◆資産家の一部の人々はハイパーインフレを予測し貯金以外の海外資産を保有し資産を守る

◆外貨貯金のデメリット・ペイオフ対象外の危険性

外貨貯金は資産を守る上で、重要な位置づけを持つ選択肢のひとつであるのは確かです。

しかし、外貨貯金にもまた把握しておくべき欠点も存在します。

外貨貯金の最大のデメリットは、外貨貯金が「ペイオフ」の対象外となっている点でしょう。

日本国内の金融機関・銀行の貯金や定期貯金はペイオフ制度により一定の金額まで貯金している資産が守られております。

しかし、外貨貯金の場合はこのペイオフ方式が対象外であるため適用されません。

その為、もし利用している金融機関が倒産した場合などは預けていた外貨貯金が保証対象外となる為、最悪の場合は全額を失う可能性もあるという事を理解しておく必要があります。

外貨貯金のデメリット【画像】

外貨貯金という名目から、株式や債券のような「信用リスク」が存在するように感じづらい点は見逃しがちなポイントです。

日本では当たり前のように保証対象となっている銀行貯金も、外貨貯金の場合は「保証対象外」であるという点を必ず理解しておくことが大切です。

◆外貨貯金で資産を守ることは可能か?

外貨貯金によって保有する通貨を分散する事は、インフレが強く進む場合や経済崩壊の危機の前触れ時であればとても有効な手段のひとつとなることは間違いないでしょう。

歴史的に見ても、ハイパーインフレが訪れている国は事前に経済崩壊の危険性やインフレの可能性について指摘され続けてきた国に発生しているという現実があります。

まさに今の日本はその状況に該当しておると捉えるのか、日本は他国と違いそのような危険性がないと捉えるのかは個人の判断によるでしょう。

21世紀に入り国家破綻をしたギリシャ国民の多くは、最後まで「国家破綻」をする事などはありえないと思っていたはずです。

実際、破綻後になっても「年金を満額支給しろ!」と破綻という状況を理解できていないデモが続いたように事の重大さは当の本人が気づいていないケースが多いものです。

尚、資産を守るという概念から見た場合は、円を外貨へ交換しておく事は重要な手段となり得ます。

ペイオフの対象外という懸念があるものの、歴史的に見ても一国の通貨のみで経済崩壊の危機を乗り越えることは非常に困難なことです。

多くの従順な国民が経済危機で苦しむ中、逆に経済状況に見通しをたて外貨を活用して「莫大な資産を築いた者が多くいる現実」も把握しておきたいものです。

日本円だけで保有するリスクと天秤にかけ、一定割合を「外貨」へシフトするなどのリスクヘッジ準備を進めておくことは大切なことと言えるでしょう。